「グロースファクターとヒアルロン酸は併用できるの?」「すでにヒアルロン酸を入れているけれど、併用してグロースファクターも受けられる?」と疑問に感じていませんか。
ほうれい線の治療では、ヒアルロン酸とグロースファクターのどちらを選ぶべきか迷う方も少なくありません。
特に、これまでヒアルロン酸注入を受けてきた方がグロースファクターに興味を持った場合、「今入っているヒアルロン酸はどうすればよいのか」「そのまま上からグロースファクターを注射できるのか」と気になるのではないでしょうか。
実は、グロースファクターとヒアルロン酸併用については、単純に2つの治療を組み合わせればよいわけではありません。
ヒアルロン酸が残っている状態ではグロースファクターを注射できないため、必要に応じてヒアルロン酸を溶解してから治療を行います。
また、ヒアルロン酸とグロースファクターは、どちらもほうれい線の改善を目指す治療ですが、働き方は異なります。
当院では、ほうれい線を専門に、ほうれい線そのものだけでなく、頬のボリュームや鼻の横のくぼみ、骨格、表情による動きなども確認しながら治療を検討しています。
この記事では、グロースファクターとヒアルロン酸の違いから、すでにヒアルロン酸を注入している場合の対応、グロースファクターを注入するまでの流れまで、医師が詳しく解説します。
著者:ほうれい線治療専門クリニック
福岡Shiwa美容皮膚科 院長
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1.グロースファクターとヒアルロン酸併用は不可
グロースファクターとヒアルロン酸は、どちらもほうれい線の改善を目指す治療ですが、当院では両者を同時に注入することはできません。
過去にヒアルロン酸注入を受けた方がグロースファクターを希望される場合、注入したヒアルロン酸が残った状態では施術を受けていただくことができません。
また、グロースファクターの注入後にヒアルロン酸の追加を希望される場合も、一定期間を空ける必要があります。
当院では、グロースファクターの注入から6ヶ月以降であれば、ヒアルロン酸注入が可能としています。
1-1. グロースファクターとヒアルロン酸は同時に注入できない
グロースファクターとヒアルロン酸は、作用の仕組みが異なる治療です。
当院では、ヒアルロン酸が残っている状態でグロースファクターを注入することはできません。
その理由の一つは、ヒアルロン酸が残っていると、本来の皮膚や組織の状態を正確に把握しにくくなるためです。
ヒアルロン酸が入っている部分では、グロースファクターの注入量を控えめにする必要が生じる場合があります。
控えめに注入した後、ヒアルロン酸が吸収されてボリュームが減ると、くぼみやほうれい線が再び目立ち、再度の治療が必要になる可能性があるためです。
また、ヒアルロン酸が残った状態でグロースファクターを注入した場合、予期しない反応が生じる可能性も否定できません。
そのため、過去にヒアルロン酸注入を受けた方がグロースファクターを希望される場合は、現在の状態を確認し、必要な対応を行ってから治療を進めさせていただいています。
1-2. ヒアルロン酸が残っている場合は溶解してから治療する
過去にヒアルロン酸注入を受けた方で、注入したヒアルロン酸が残っていると考えられる場合は、事前にヒアルロニダーゼ(ヒアルロン酸溶解注射)で溶解する必要があります。
ヒアルロン酸は、注入から数年が経過していても残っていることがあります。
注入した部位に不自然なふくらみや凹凸がある場合などは、ヒアルロン酸が残存している可能性も考えられます。
注入から時間が経っているからといって、必ずしも完全に吸収されているとは限りません。
注入した範囲や量、使用した製剤などの情報を把握しているため、より適切に対応しやすいからです。
なお、当院ではヒアルロン酸の溶解治療を行っておりません。
溶解が必要な場合は、以前注入を受けたクリニックにご相談ください。
注入したクリニックが分からない場合などは、ご相談いただければ対応可能な医療機関についてご案内します。
また、ヒアルロン酸を溶解した後、すぐにグロースファクターを注入できるわけではありません。
当院では、溶解注射による水分や腫れが落ち着いてから治療を行うため、溶解注射から最低1週間以上の間隔を空けていただいています。
内出血が生じた場合も、十分に落ち着いてから施術を受けていただく必要があります。
過去にヒアルロン酸を注入した方は、注入時期だけで判断せず、残存の可能性も含めて医師に相談することで、安心・安全にグロースファクター治療を受けていただけます。
1-3. グロースファクター注入後6ヶ月以降にヒアルロン酸注入が可能
グロースファクターを注入した後に、ヒアルロン酸を受けることを検討している方もいるでしょう。
当院では、グロースファクター注入後6ヶ月以降であれば、ヒアルロン酸注入が可能としています。
グロースファクターは、注入直後に仕上がりが完成する治療ではありません。
時間の経過とともにコラーゲンの生成が促され、徐々に肌のハリや弾力が整っていきます。
そのため、注入後すぐに別の治療を追加するのではなく、まずはグロースファクターの効果が現れるまで経過を観察することが大切です。
6ヶ月以降にヒアルロン酸注入を検討する場合も、必ずしも追加注入が必要になるわけではありません。
グロースファクターによる改善の程度や、残っているほうれい線の状態を確認したうえで、必要性を判断します。
グロースファクターとヒアルロン酸は、どちらか一方を選べばよいという単純なものではなく、治療の順序やタイミングも重要です。
2.グロースファクターとヒアルロン酸を併用した場合に起こり得るリスク
グロースファクターとヒアルロン酸は、どちらもほうれい線の改善を目指す注入治療ですが、作用の仕組みが異なります。
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ヒアルロン酸 |
製剤を注入してボリュームを補うことで、ほうれい線を目立ちにくくする治療 |
|
グロースファクター |
肌の内部でコラーゲンの生成を促し、ハリや弾力を整えることで改善を目指す治療 |
それぞれ異なる仕組みで働くため、両方を組み合わせれば相乗効果が得られる、というわけではありません。
特に、過去に注入したヒアルロン酸が残っている状態でグロースファクターを注入すると、後からほうれい線が再び目立ったり、思わぬ反応によってしこりが生じたりする可能性があります。
そのため、グロースファクターを受ける際には、ヒアルロン酸の残存状況を確認し、残っている場合にはヒアルロン酸を溶解してから治療を進めます。
2-1. 後からシワが再発するリスク
ヒアルロン酸が残っている状態でグロースファクターを注入すると、後からほうれい線が再び目立つ可能性があります。
グロースファクターの注入時にヒアルロン酸が残っていると、本来のほうれい線の深さや状態を正確に評価できない可能性があります。
ヒアルロン酸によって皮膚が内側から持ち上げられていると、実際よりもほうれい線が浅く見えることがあります。
その状態を治療前のほうれい線として評価し、グロースファクターを注入すると、本来必要な治療が十分に行われない可能性があります。
さらに、その後、残っていたヒアルロン酸が吸収されると、持ち上げられていた皮膚のボリュームが減少し、隠れていたほうれい線が再び目立つことがあります。
このような事態を避けるためにも、グロースファクターを注入する前にヒアルロン酸の残存状況を確認することが大切です。
当院では、グロースファクターによる効果を最大限にし、リスクを最小にするために、ヒアルロン酸が残存している場合は、溶解していただいてから治療を進めます。
2-2. 思わぬ反応によるしこりが生じるリスク
ヒアルロン酸が残っている状態でグロースファクターを注入した場合、ヒアルロン酸とグロースファクターが混ざり合うことで、思わぬ反応が生じ、しこりにつながる可能性もあります。
ヒアルロン酸とグロースファクターはそれぞれ作用の仕組みが異なるため、両方が残存した状態で注入した際に、どのような反応が起こるかを予測することはできません。
しこりや凹凸が生じた場合、仕上がりが不自然になるだけでなく、状態によっては追加の診察や処置が必要になることもあります。
ただし、ヒアルロン酸が残っていれば必ずしこりが生じるというわけではありません。
こうしたリスクを避けるため、当院ではヒアルロン酸が残っている状態ではグロースファクターを注入することはできません。
過去にヒアルロン酸注入を受けた方は、ヒアルロン酸の吸収に要する期間や量には個人差があるため、注入から何年経過しているかでは判断できません。
そのため、施術歴は正しく医師に伝え、現在の状態を確認してもらってください。
3.グロースファクターとヒアルロン酸はどっちが向いているか
ほうれい線の原因や、治療によって何を改善したいのかにより、グロースファクターとヒアルロン酸のどちらが良いかは異なります。
例えば、鼻の横の骨格的なくぼみを改善したい方や、来月の同窓会までにほうれい線を目立ちにくくしたい方には、ヒアルロン酸が選択肢になります。
一方、繰り返し注入する負担を減らしたい方や、自然な仕上がりを目指したい方には、グロースファクターが選択肢となります。
ここでは、それぞれの治療がどのような方に向いているのかを解説します。
3-1. ヒアルロン酸が向いているケース
ヒアルロン酸は、注入した製剤でボリュームを補うことにより、ほうれい線の溝やくぼみを目立ちにくくする治療です。
そのため、鼻の横が骨格的にくぼんでいる方や、できるだけ早くほうれい線を改善したい方に向いています。
例えば、くぼみが原因で鼻の横にできた影により、ほうれい線が深く見える方は、ヒアルロン酸でボリュームを補うことで、くぼみや段差が目立ちにくくなる可能性があります。
ただし、ほうれい線の原因は骨格だけではないため、頬のボリュームや皮膚の状態も含めて総合的に判断する必要があります。
※そのほかのヒアルロン酸注入症例写真>
施術の説明:しわや輪郭に対してヒアルロン酸を注入し改善する治療
施術の危険性・リスク:腫れ、内出血・痛み、左右差、アレルギー、血管塞栓など
施術の料金:1本 80,000円
また、来月に同窓会や結婚式など予定があり、それまでにほうれい線を目立ちにくくしたい方にも、注入してすぐに変化を実感できるヒアルロン酸は選択肢になります。
しかし、ヒアルロン酸は時間の経過とともに吸収されるため、効果を維持するには再注入が必要になる場合があります。
また、血管閉塞によって、まれに失明や皮膚壊死などの重篤な合併症が起こるリスクもあります。
こうした特徴も理解したうえで、自分に合った治療かどうか検討してみてください。
3-2. グロースファクターが向いているケース
グロースファクターは、肌のハリや弾力を整えることで、ほうれい線を目立ちにくくする治療です。
そのため、繰り返し注入することに抵抗がある方や、自然な仕上がりを目指したい方に向いています。
定期的に施術を受ける負担や、繰り返し費用がかかることが気になる方には、長期的に改善すること目指すグロースファクターが選択肢となります。
ただし、効果の現れ方や持続性には個人差があります。
※そのほかのほうれい線のグロースファクター症例写真>
施術の説明:注射でほうれい線部位の皮膚のコラーゲンを増やし、シワを改善させる治療
施術の危険性・リスク:腫れ、内出血、違和感、痛み、左右差、過形成、凹凸、しこりなど
施術の料金:180,000円
詳細な経過はこちらです。
※そのほかのほうれい線のグロースファクター症例写真>
施術の説明:注射でほうれい線部位の皮膚のコラーゲンを増やし、シワを改善させる治療
施術の危険性・リスク:腫れ、内出血、違和感、痛み、左右差、過形成、凹凸、しこりなど
施術の料金:180,000円
さらに、真顔では目立たないものの、笑ったときにほうれい線がくっきり現れる方も、グロースファクターを検討する価値があります。
肌のハリや弾力を整えることで、笑ったときのほうれい線が目立ちにくくなる可能性があるためです。
ただし、表情によるシワを完全になくす治療、というわけではありません。
グロースファクターはヒアルロン酸とは異なる性質の製剤であり、ヒアルロン酸注入に特有の血管閉塞リスクは、液体成分のグロースファクターにおいてはありません。
このように、治療の特徴だけで決めるのではなく、医師に現在の状態を診てもらい、期待できる効果やリスクを確認したうえで、治療方法を選択することが大切です。
4.ヒアルロン酸が残っている場合のグロースファクター治療の流れ
過去にヒアルロン酸注入を受けた方でも、必要な対応を行うことでグロースファクター治療を検討できます。
ただし、当院ではヒアルロン酸が残っている状態で、グロースファクターを注入することはできません。
そのため、まずは過去の注入歴や現在の状態を確認し、必要に応じてヒアルロン酸を溶解していただいてからグロースファクターを注射します。
ここでは、ヒアルロン酸注入を受けたことがある方が、当院でグロースファクター治療を受けるまでの流れを解説します。
4-1. ヒアルロン酸の状態を確認する
まずは、過去に注入したヒアルロン酸について、いつ、どの部位に、どの程度の量を注入したのかを確認します。
ヒアルロン酸は、製剤の種類や注入量、注入部位などにより体内に残る期間が異なり、注入から数年が経過していても残存している場合があります。
そのため、「何年も前に注入したから、もう残っていないはず」と自己判断せず、過去の施術歴を正しく医師に伝えることが大切です。
可能であれば、施術を受けたクリニックに使用した製剤の情報を確認し、今回治療する医師に伝えておくと、より正確な判断ができるようになります。
ヒアルロン酸が残っている状態では、本来の皮膚や周辺組織のボリュームや状態を正確に把握しにくくなります。
また、残存したヒアルロン酸によるボリュームを考慮してグロースファクターの注入量を控えめにすると、後からヒアルロン酸が吸収された際に、くぼみやほうれい線が再び目立つ可能性があります。
さらに、ヒアルロン酸が残った状態でグロースファクターを注入すると、予期しない反応が生じる可能性も否定できません。
こうした理由から、当院ではヒアルロン酸が残っている状態でグロースファクターを注入することはできません。
現在のほうれい線や周辺組織の状態を確認し、ヒアルロン酸が残っている可能性がある場合は、必要な対応を行っていただいてから治療を進めます。
4-2. 必要に応じてヒアルロン酸を溶解する
ヒアルロン酸が残っている場合は、ヒアルロニダーゼ(ヒアルロン酸溶解注射)を使用して溶解する必要があります。
ヒアルロン酸を溶解することで、残存したボリュームの影響を取り除き、本来の皮膚や周辺組織の状態を確認したうえで、グロースファクターの注入を検討できるようになります。
ヒアルロン酸の溶解は、可能であれば、注入した部位や量、使用した製剤などの情報を把握している、以前注入を受けたクリニックに依頼することをおすすめします。
なお、当院ではヒアルロン酸の溶解治療を行っておりません。
注入したクリニックが分からない場合などは、ご相談いただければ、対応可能な医療機関をご案内します。
また、ヒアルロン酸を溶解した後、すぐにグロースファクターを注入できるわけではありません。
当院では、溶解注射から最低1週間以上の間隔を空けていただいています。
溶解注射による腫れなどが落ち着き、組織の状態を確認できるようになってから治療を行うためです。
内出血が生じた場合も、十分に落ち着いてから施術を受けていただく必要があります。
4-3. ヒアルロン酸の溶解後にグロースファクターを注射する
グロースファクターは、注入直後に100%仕上がりが得られる治療ではありません。
肌の内部でコラーゲンの生成が促されることにより、時間の経過とともに徐々に変化が現れます。
そのため、施術直後の変化だけでなく、一定期間にわたって経過を観察し、効果の程度を判断することが大切です。
このように、過去にヒアルロン酸を注入した方がグロースファクターを受ける場合は、注入歴や現在の状態を確認し、ヒアルロン酸が残っていれば溶解したうえで、適切な間隔を空けて治療を進めることが重要です。
なお、グロースファクターを注入した後にヒアルロン酸注入を希望する場合には、当院ではグロースファクターの注入から6ヶ月以降を目安に対応しています。
まとめ|グロースファクターとヒアルロン酸併用で迷ったら専門医に相談する
グロースファクターとヒアルロン酸は、どちらもほうれい線の改善を目指す治療ですが、作用の仕組みや特徴は異なります。
ヒアルロン酸はボリュームを補うことでほうれい線を目立ちにくくする治療で、グロースファクターは肌のハリや弾力を整えることで改善を目指す治療です。
そのため、どちらが適しているかは、ほうれい線の原因や深さ、効果が得られるまでの希望する期間や効果の持続期間、希望する仕上がりによって異なります。
また、すでにヒアルロン酸を注入した治療歴がある方は、残っているヒアルロン酸を確認し、必要に応じて溶解してからグロースファクターを受ける必要があります。
過去の注入歴だけで判断せず、現在の状態を医師に確認してもらうことが大切です。
当院では、ほうれい線だけでなく、頬のボリュームや鼻の横のくぼみ、骨格、表情による動きなども考慮しながら、一人ひとりに合った治療を検討しています。
グロースファクターとヒアルロン酸のどちらを選ぶべきか迷っている方や、過去に注入したヒアルロン酸が残っているか不安な方は、まずは医師に相談してみましょう。
治療のメリットだけでなく、リスクや改善できる範囲も理解したうえで、自分に合った方法を選ぶことが大切です。












