
年齢を重ねるにつれて、鼻横のシワが目立ってきて気になっており、「もう元には戻らないのかな…」と不安に感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
あるいは、「原因や改善方法を知り、治せるものなら治したい」と思われている方もいらっしゃるでしょう。
鼻の横のシワは、鼻の横の「くぼみ」から始まり、動かすたびに深くなってしまったものです。
皮膚の老化が大きく関わっています。
実は、鼻横のシワを改善することができるいくつかの治療法があります。
その治療法は、当院では数多く行っていますが、肌の老化に根本的に働きかける方法ですので、1回の治療で長期的に改善させることができます。
この記事では、鼻横のシワの原因や治療法について解説しています。
さらにすでに鼻横のシワができてしまっている方の改善方法だけでなく、日常生活で注意することで鼻横のシワの出現時期を遅らせたり、予防するためのセルフケアについてもお伝えいたします。
最後まで読んでいただき、鼻横から解放され、若々しさを維持していただくきっかけになればと思います
著者:ほうれい線治療専門クリニック
福岡Shiwa美容皮膚科 院長
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1.鼻横のシワの基本知識と特徴
1-1.鼻横のシワは表情や加齢の影響で現れやすいもの
鼻横のシワは、鼻の横から口角に向かって伸びるシワです。
ほうれい線の一部と考えてもよいです。
このシワは、特に笑ったり鼻をすぼめる表情を頻繁にする方に現れやすく、加齢とともに深く刻まれる傾向があります。
1-2.鼻横のシワは30代後半から目立ちやすくなる
30代後半から40代にかけて、出ることが多いです。
それよりも若い方でも表情のクセや生活習慣によっては、鼻横のシワが生じる場合があります。
50代以上になると、鼻横のシワが深くなり、目立ってくることが多いです。
1-3.鼻横のシワは老けた印象・疲れ顔を与える
鼻横のシワは、見た目年齢を高く見せるだけでなく、疲れた印象や老けた印象を与えてしまう可能性があります。
特に、深く刻まれたりしていると、顔全体の印象が暗く、老けて見えてしまいます。
鼻横のシワは、ほうれい線ほど深刻な老け印象を与えないですが、深く刻まれると顔の印象を大きく変えてしまうこともあります。
これは、シワの深さや数、そして全体の顔の印象とのバランスによって大きく変わるため、一概に悪い影響とは言えません。
2.鼻横のシワのタイプと特徴
鼻横のシワには、大きく分けて「浅いシワ」「深いシワ」「短いシワ」「長いシワ」などのタイプがあります。
タイプによって治療範囲が異なることもあります。
2-1.浅いシワは初期段階で改善しやすい
主に乾燥や一時的な表情筋の動きによって生じるもので、比較的改善しやすい傾向があります。
保湿ケアを重点的に行うことで様子を見てもよいです。
2-2.深いシワは真皮層まで進行しており治療が必要
長年の紫外線ダメージや加齢による肌の老化が原因で、刻み込まれたシワです。
また、セルフケアでは太刀打ちできない状態です。
美容医療による改善は可能ですが、完全に治り切らずに残ることがあります。
2-3.短いシワは一時的な表情癖が原因のことが多い
比較的局所的なもので、ピンポイントなケアが有効です。
また、短いシワは、特定の表情のクセによって繰り返し同じ部位に力がかかることで発生しやすく、早期のケアで改善が見込めます。
2-4.長いシワは加齢・たるみが進んだサイン
広範囲にわたる場合が多く、総合的なケアが必要になります。
3.鼻横のシワの6つの原因
3-1.加齢や生活習慣の乱れで肌の弾力が低下する
30代を過ぎると、肌のハリを保つ役割で、肌の真皮層にあるコラーゲンとエラスチンの減少が徐々に進んできます。
40代では、それが顕著になってきます。
紫外線や食事(特に糖質)、睡眠不足、ストレスなどの生活習慣は、コラーゲン・エラスチンの減少と密接に関わりがあります。
また、加齢とともにターンオーバーは遅くなり、古い角質が蓄積し、小ジワができやすくなります。
3-2.頬の皮下脂肪が厚いとシワが深く刻まれやすい
頬の皮下脂肪が厚いと、その重みで皮膚が下方向に引っ張られやすくなり、鼻横のシワがより深く刻まれやすくなります。
それが鼻横のシワを促進する要因となります。
3-3.表情筋の使い方の癖がシワを固定化させる
繰り返される表情により、特定の筋肉が過剰に収縮し、鼻横のシワを形成することがあります。
例えば、笑う時などに、鼻の周りの筋肉が強く収縮すると、その部分に繰り返し折り目ができます。
これが長年続くことで、肌の弾力が低下し、シワとして定着してしまうのです。
まれに顔の筋トレのやりすぎでほうれい線やしわが生じることがありますので、注意が必要です。
3-4.皮下脂肪の減少で皮膚がたるみ、シワができる
皮下脂肪の減少が起こった時、皮膚が余るので、たるんだ皮膚が鼻の横にかぶさることで、シワになりやすい状態になります。
3-5.肌の乾燥が進むと小ジワが目立ちやすくなる
乾燥した肌はバリア機能が低下し、外的刺激を受けやすくなり、シワになりやすい状態になります。
肌の表面がゴワゴワ、ザラザラとした状態になり、鼻横の色が濃く見えることがあり、シワがさらに深く見える原因になります。
3-6.骨格や肌質の遺伝でシワの出やすさが決まる
身内の方に鼻横のシワが目立つ方が多い場合、遺伝的な要因が強い可能性があります。
これは、肌の構造や骨格、コラーゲン・エラスチンの生成能力には遺伝による違いがあるためです。
特に骨格的に鼻横のくぼみが深い場合は、若い時から鼻横のシワが出やすくなります。
ご家族に同じ悩みを持つ方がいる場合は、より早期からのケアが重要になります。
4.美容医療による鼻横のシワ治療
スキンケアやメイクで工夫しても、なかなか改善しない鼻横のシワは、美容医療の力を頼るのも一つの手です。
4-1.グロースファクター注入は肌を根本から改善させる
グロースファクターは、加齢や生活習慣で減ったコラーゲンの生成を促進し、シワを改善させる根本治療です。
1回10分で長期維持され、繰り返しが不要なのが特徴です。
4-2.ヒアルロン酸注射でふっくらとしたハリが復活
ジェル状のヒアルロン酸を皮膚の下に注入することで、ボリュームを与え、シワを目立たなくします。
効果は一時的ですが、施術後すぐに効果が実感できるほど即効性があります。
4-3.ボトックス注射は表情ジワの予防・改善に効果的
ボトックス注射は、表情筋の動きを一時的に弱め、鼻横のシワをはじめとする「表情ジワ」を改善する治療法です。
特に、笑った時にできる鼻横のシワは、ボトックス注射が効果的です。
4-4.レーザー・HIFUは肌の深層から引き締める
レーザー治療では、肌の深層部をターゲットにレーザーを照射することで、肌のターンオーバーを促進し、コラーゲン産生を活性化させる治療です。
肌のハリやキメ、毛穴の引き締めなど、総合的な肌質改善を目指したい方に向いています。
ただし、グロースファクター・ヒアルロン酸のようなシワに直接効かせる治療よりは効果は弱いと言えます。
4-5.糸リフトで頬のたるみを根本から引き上げる
糸リフトは、特殊な糸を皮膚の下に挿入し、たるんだ皮膚をリフトアップする治療法です。
糸リフトでは、たるんだ皮膚を内側から持ち上げることで、加齢による皮膚のたるみである鼻横のシワを目立たなくさせる効果が期待できます。
ただし、皮膚の老化に対するアプローチではないため、糸リフトによる鼻横のシワ改善には限界があります。
また、後戻りがあるというデメリットがあります。
4-6.貴族手術(プロテーゼ)は凹みを補うが、シワ改善には限界がある
口の中からシリコンを入れて、鼻横を持ち上げる治療です。
皮膚自体は改善していませんので、動かした時にはシワが寄りやすい状態は変わりません。
また、感染が起こった場合、抜去手術が必要になります。
5.鼻横のシワに関するよくある質問(Q&A)
5-1.鼻横のシワは一度できると治らない?
生活習慣のダメージの蓄積の量によって異なりますが、早めに適切なケアを行うことで、鼻横のシワの深さや目立ち方を軽減することは十分可能です。
一般的に、50歳になるまでに治療した方がきれいになることが多いです。
それ以降ですと、シワが癖になったり、マリオネットライン付近までつながることがあります。
当院でおすすめしているグロースファクター注入は、シワを改善するだけでなく、老化防止効果もありますので、治療する時期が早すぎるということはありまん。
5-2.鼻横のシワに対してヒアルロン酸注射は何回受ければ効果的?
ヒアルロン酸注射の効果や必要な回数は、シワの深さ、肌質、年齢、注入するヒアルロン酸の種類などによって大きく異なります。
そのため、一概に「何回で効果が出ます」と断言することはできませんが、多くの場合は、1回の施術ですぐに効果を実感できる場合が多いです。
比較的浅いシワであれば、1回の施術で目立たなくなり、満足できる方も少なくありません。
ただし、ヒアルロン酸は注入後、時間の経過とともに体内に吸収されていくため、徐々に効果は薄れていきます。
また、ヒアルロン酸注入で維持する場合、繰り返しが必要です。
注意すべき点として、ヒアルロン酸注入を繰り返し打った場合、血管が詰まり、皮膚壊死や失明といったまれなリスクの確立が高まってしまいます。
5-3.鼻横のシワが目立つ人と目立たない人の違いは?
目立つ人と目立たない人の違いは、大きく分けて、骨格的な遺伝や頬の厚み、鼻横の色の濃さがあります。
まず、遺伝的にお顔の中央の骨がくぼみ気味だと、鼻横の影が濃くなります。
また、頬の脂肪が増すと、影が増えます。
さらに、鼻横の色素沈着や赤みが増すと、暗い場所で見た場合に、鼻横のシワが本来の状態よりも深く見えることがあります。
加えて、スキンケアや紫外線対策など、日頃から肌を意識してケアしているかどうかも、シワの目立ちやすさに影響を与えます。
5-4.若いのに鼻横のシワができるのはなぜ?
若い世代でも、生活習慣や外的要因によって、肌の老化プロセスが加速し、鼻横にシワができてしまうことがあります。
例えば、紫外線によるダメージは大きな原因の一つです。
また、乾燥も大きな要因です。
さらに、表情のクセも関係しています。
他にも、睡眠不足や不規則な生活、ストレス、偏った食生活なども、肌の老化を加速させ、鼻横にシワの原因となります。
若いから大丈夫と安易に考えていると、気づけば深いシワが刻まれてしまう可能性もあります。
5-5.男性でも鼻横のシワの治療を受ける人はいる?
男性も鼻横のシワの治療を受けている人は少なくありません。
男性の場合、女性に比べて肌の厚みが厚く、シワの改善にはより高度な技術が必要となる場合があります。
また、男性は皮膚が厚く、効果が出るまでにやや時間がかかることもあります。
しかし、適切な治療法を選択することで、男性の方でも女性と同様に効果的な改善が期待できます。
5-6.一度鼻横のシワが自然に薄くなっても、また元に戻ることはある?
残念ながら、一度薄くなったシワが、元の状態に戻ってしまうことはあります。
例えば、ヒアルロン酸注入や糸リフトのような一過性の治療ではそのようなことが起こります。
また、グロースファクターでは10年以上維持されることがほとんどですが、完全に老化を止めることができるわけではありません。
これは、シワの原因が完全に取り除かれたわけではないためです。
例えば、一時的に保湿ケアを頑張った結果、シワが目立たなくなったとしても、ケアを怠ると肌の乾燥が進み、再びシワが目立つようになります。
その他、体重が増え、太った場合、ほうれい線は深くなることがあります。
まとめ
鼻横のシワは、加齢や生活習慣、紫外線ダメージ、乾燥などの要因によって生じます。
放置すると顔全体の印象を老けた感じに大きく変えてしまう可能性があり、放置しすぎると治療しても抵抗性ができてしまいます。
また、皮膚のたるみや表情のクセなどが影響し、シワが深く刻まれることもあります。
スキンケアや紫外線対策、生活改善などの自宅でできる対策を講じつつ、さらに、美容医療を活用することで、長期的な改善が得られます。
ご質問や不安点がありましたらいつでもお気軽にご相談ください。