あなたは今、「バッカルファットを除去したいけれど、ほうれい線が悪化すると聞いたけどホント？」と思っていませんか？
または、「バッカルファット除去をするとほうれい線が深くなると聞いて、治療を受けるかどうか迷っている」そんな状態でしょうか。
実際に、「小顔になりたい」「フェイスラインをすっきりさせたい」と思って調べているうちに、バッカルファット除去という選択肢に行き着く方は多くいらっしゃいます。
ですが、一方で「この施術、本当にやっていいの？」と慎重になっているのではないでしょうか？
確かに「バッカルファットを取ると顔がシャープになる」と聞いて期待していたのに、デメリットを知ると、不安になりますよね。
せっかくキレイになるために施術を検討しているのに、「逆に老けて見えてしまったらどうしよう…」と悩む気持ちはよく分かります。
たしかに、バッカルファット除去は、小顔になるのに有効な手段の一つです。
実は、バッカルファットを除去すると、頬外側がすっきりしたとしても、ほうれい線が悪化するリスクがゼロではありません。
少なくとも将来皮膚の弾力が低下した時に、口元のシワやたるみで困ることになりかねません。
バッカルファットは単なる「余分な脂肪」ではなく、顔のハリや立体感を支えるクッションの役割を果たしています。
それを安易に取り除いてしまうと、頬のボリュームが失われ、むしろ老けた印象になってしまうこともあります。
「スッキリした小顔になれる」と思って受けた施術で、結果的に「老け顔」になってしまったら本末転倒ですよね。
では、どうすれば「ほうれい線を悪化させずに小顔になれる」のか？
本記事では、ほうれい線とバッカルファットの本当の関係性を解説し、バッカルファット除去とほうれい線治療のどちらを選択すべきかについて徹底的に解説します。
その他、バッカルファット除去がもたらすリスク、ほうれい線を悪化させない施術の選び方、効果的なフェイスラインの改善方法、自宅ケアについてもお伝えいたします。
本記事を最後まで読むと、バッカルファット除去が本当に自分に必要なのか、ほうれい線を悪化させずにフェイスラインを引き締める方法が明確になります。
目次
著者：ほうれい線治療専門クリニック
福岡Shiwa美容皮膚科 院長
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1.ほうれい線とバッカルファットの関係
ほうれい線が目立ち始めると、多くの方は「年齢のせい」と漠然と思ってしまいがちです。
ですが、実はその裏には”バッカルファット”という頬の脂肪の存在が関係しています。
この脂肪は、加齢や生活習慣によって位置が下がり、ほうれい線やマリオネットラインなどのたるみを引き起こす要因にもなります。
1-1.バッカルファットは、頬のハリを保つ役割がある
バッカルファットとは、頬の奥にある脂肪の塊のことです。
この脂肪が適切な位置にあると、頬にふっくらとしたハリがあり、若々しい印象を保ちやすくなります。
反対に、バッカルファットが少ない方は、頬がこけて見えることがあり、やつれたような印象に見えてします。
1-2.バッカルファットの下垂によりほうれい線が悪化する
加齢とともに、バッカルファットは重力や顔のじん帯のゆるみによって、少しずつ位置が下に下がります。
下垂したバッカルファットが頬の皮膚を下側に引っ張るようになり、ちょうどほうれい線の位置にたるみが集まってしまいます。
さらに、バッカルファットの量が多い人ほど、より頬がたるみやすく、ほうれい線が深く刻まれやすくなります。
1-3.バッカルファットの下垂によるブルドッグ顔
バッカルファットの下垂は、単にほうれい線だけでなく、顔全体の印象にも大きく影響します。
若い頃は頬の高い位置にありますが、年齢とともに頬の下部や前方へ移動します。
俗にいう、「下膨れ」や「ブルドッグ顔」の原因です。
頬の上部はこけ、下部に膨らみが出ることで、顔全体が下がった印象に変わってしまいます。
1-4.バッカルファットの表情筋への影響は？
バッカルファットが下垂することで、表情筋そのものが弱くなることはありません。
ただ実際には、バッカルファットの位置が変わることで筋肉の動き方や見え方が変わるため、笑顔が引きつって見えたり、口角が下がって見えることがあります。
これは筋肉の機能ではなく、脂肪や皮膚のたるみが見た目に影響しているケースです。
また、バッカルファット下垂の影響により、マリオネットラインやブルドッグラインが目立つケースもあります。
ほうれい線とマリオネットラインはつながることもあり、それがさらに老けて見える原因となります。
1-5.遺伝的要因と生活習慣のバッカルファットへの影響
バッカルファットの位置や量には、生まれつきの骨格や遺伝的な要素も大きく関係しています。
ご両親や祖父母に似た顔立ちの傾向があれば、自分が将来なりやすいほうれい線の種類をある程度予測できる場合があります。
しかし、遺伝的な要因だけでは説明できない部分もあります。
生活習慣の中でも紫外線は、肌の弾力を低下させるため、バッカルファットの下垂を加速させます。
睡眠不足は、肌の修復が追いつかず、老化が促進してしまいます。
また、偏った食生活は、肌の弾力を支える栄養が不足する可能性があります。
2.バッカルファット除去で、ほうれい線は改善するか？
「フェイスラインをスッキリさせたい」「丸顔を引き締めたい」といった理由から、バッカルファット除去を検討する方が増えています。
しかし、「ほうれい線をなくしたい」という目的でこの施術を選ぶ場合に少し立ち止まって考えてみる必要があります。
2-1.バッカルファット除去＝ほうれい線改善、ではない理由
確かに、頬の余分な脂肪が減ることで、顔全体がシャープに見え、若返った印象になることがあります。
その副次的な効果として、「なんとなくほうれい線も薄くなったように感じる」というケースもあります。
しかし実際には、ほうれい線が深くなってしまうリスクもゼロではありません。
特に以下のような特徴がある方は注意が必要です：
- すでに深いほうれい線がある
- たるみが強い
- 肌のハリや弾力が低下している
このような状態で脂肪だけを除去すると、皮膚が余ってしまい、かえってしわが強調されてしまう可能性があります。
2-2.将来のたるみ・ほうれい線を防ぐ予防的な効果もある
とくに30代前後の方で、ほうれい線の兆候がまだ目立たない時期に施術を行えば、将来的な脂肪の下垂やフェイスラインのもたつきの予防が期待されます。
ただし、脂肪を取りすぎると将来的にこけた印象になることもあるため、クリニックで適正量を見極めることが大切です。
3.ほうれい線を改善するための治療法
ここでは、バッカルファット除去以外にほうれい線改善のための治療法を説明いたします。
場合によっては、バッカルファット除去と併用をお勧めする場合もあります。
3-1.グロースファクター治療でほうれい線を改善
グロースファクターとは、加齢によって減少したコラーゲンを肌内部で産生を促進する成分のことです。
加齢で減ってしまった肌の土台を立て直し、弾力やハリを取り戻すことができる根本的な治療です。
バッカルファット除去によって頬の脂肪が減った方に対して、グロースファクター注入を併用することでハリを補うことで、ほうれい線を自然に目立たなくするサポートができます。
3-2.ヒアルロン酸注入でほうれい線を改善
「今すぐに見た目を変えたい」「撮影の予定がある」という方にはヒアルロン酸注入がおすすめです。
ヒアルロン酸は、もともと体内に存在する成分で、ほうれい線の下に注入することで、凹みを内側から持ち上げて目立たなくする効果があります。
ただし、ヒアルロン酸注入は、バッカルファットの量が多い方や、たるみが強い場合には、ほうれい線改善の解決にはならない場合があります。
＜ヒアルロン酸注入をされた方の写真＞
3-3.糸リフトでたるみを引き上げる方法
糸リフトは、特殊な糸を皮膚下に挿入し、たるんだ皮膚を物理的に引き上げることで、ほうれい線を目立たなくする治療法です。
バッカルファット除去で頬がスリムになった後に糸リフトを行うことで、立体感も得られるため、相乗効果が期待できます。
ただし、皮膚の弾力性が著しく低下している場合は、満足な結果が得られない可能性があります。
4.バッカルファット除去とほうれい線治療のどちらを選ぶべきか
美容医療を選択する場合には、ほうれい線とバッカルファットの関係性を理解した上で、それぞれの治療法を比較検討することをお勧めします。
4-1.バッカルファット除去か？ほうれい線治療か？自分に合う施術の選び方
ほうれい線は、加齢による肌の弾力低下、顔の脂肪の減少、表情筋の動きなどが原因で生じます。
一方、バッカルファットは頬にある脂肪組織で、その量や位置によって顔の印象、特に頬のふくらみとほうれい線の深さに影響を与えます。
ほうれい線の治療法は、ほうれい線の深さ、肌質、年齢、そしてバッカルファットの状態などを総合的に考慮して選択する必要があります。
バッカルファット除去は、小顔効果が期待できる施術ですが、すでに深く刻まれたほうれい線を“消す”ための治療ではありません。
むしろ、脂肪を除去することで皮膚の余りが出てしまい、しわが目立つ可能性もあります。
しかし、既に深いほうれい線で、肌のたるみが強い場合は、バッカルファット除去だけでは不十分で、ほうれい線を直接改善させるための治療（グロースファクター治療など）が必要となるケースも少なくありません。
また、バッカルファット除去をすることで、たるみが悪化し、口元のシワが逆に深くなってしまうこともあるので注意が必要です。
判断に迷った場合は、「目的が小顔なのか、若返りなのか」「現時点でほうれい線がどの程度深いか」を明確にすると選択しやすくなります。
5.バッカルファットを減らす4つの生活習慣
バッカルファットは頬の奥にある脂肪で、加齢や生活習慣の影響で下垂しやすくなり、ほうれい線やたるみの原因となることがあります。
日常生活を見直すことで、脂肪の増加を防ぎ、頬周りのもたつきを予防することができます。
ただし、劇的な効果を求める場合には、美容皮膚科での施術と併用することをお勧めします。
5-1. バッカルファットのたるみを防ぐ食生活
糖質の摂りすぎや脂質の摂りすぎに注意し、野菜や良質なタンパク質中心のバランスの良い食生活を心がけましょう。
野菜や魚、たんぱく質を意識した食事に切り替えるだけで、肌のハリを内側から支えることができます。
5-2. 表情筋を刺激する軽い運動習慣
ウォーキングなどの全身運動に加え、顔の表情筋を意識的に動かすトレーニングも有効です。
たとえば「あいうえお体操」や、口角を意識的に上げる表情筋トレーニングを取り入れると、バッカルファットの下垂を予防しやすくなります。
ただし、やりすぎは禁物です。また、劇的な効果は期待できないのが事実です。
5-3. 肌と脂肪の老化を防ぐ質の高い睡眠
規則正しい生活でホルモンバランスを整え、脂肪のつきにくい体づくりを意識しましょう。
7〜8時間の質の良い睡眠を確保するように心がけてください。
5-4. 代謝と保湿バランスを保つ水分補給
1日1〜2リットルを目安に、こまめな水分摂取を心がけ、水分不足による代謝の低下を防ぎます。
冷たい飲み物ではなく、白湯や常温の水を中心にすると、内臓への負担も軽減され、代謝アップにもつながります。
6.予防美容としての4つのスキンケア習慣
肌のたるみやハリ不足は、ほうれい線を目立たせる大きな要因です。
日々のスキンケアを少し見直すだけで、未来のほうれい線を防ぐことができます。
6-1. バッカルファット周辺の皮膚を守る洗顔方法
摩擦はシワの原因になってしまいます。
泡でなでるように洗い、洗顔後はすぐに保湿をしてください。
6-2. 頬のハリを保つ保湿ケア
乾燥は小ジワやたるみの原因の一つです。
保湿成分配合の化粧品で十分な保湿が重要で、特にセラミドやヒアルロン酸などの保湿成分を取り入れるとより効果的です。
6-3. バッカルファットの酸化ストレス対策
野菜や果物に含まれるビタミンC・Eを意識して摂ると酸化による肌老化を防げます。
6-4. 紫外線によるたるみ・ほうれい線予防ケア
日焼け止めは季節を問わず必須のアイテムです。
こまめな塗り直しと帽子、日傘、アームカバーなどの併用が効果的です。
7.よくある質問と回答
7-1.バッカルファットはダイエットで減りますか？また、ほうれい線にも影響しますか？
はい。
ただし、バッカルファットは体脂肪の一部ですが、深い層にあるため、通常のダイエットでは大きな変化は期待しにくいです。
7-2.自宅でバッカルファットのたるみとほうれい線を同時にケアする方法はありますか？
はい。
いくつかあります。
以下の3つは基本ですが、意識するだけで変化を感じる方も多いです。
- 十分な睡眠
- こまめな保湿
- 紫外線対策
ただし、明確な改善を希望される場合には、医療的なアプローチも視野に入れてみてください。
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まとめ
バッカルファットとは頬の脂肪組織で、加齢により下垂することでほうれい線が深く刻まれる一因となります。 また、そのバランスが崩れたり、下垂したりすると、ほうれい線やブルドッグ顔といった老け顔の原因となることもあります。
この記事では、バッカルファットとほうれい線の関係性、改善に必要な治療法、そして毎日の生活やスキンケアでできる対策までを幅広くご紹介しました。
ほうれい線でお悩みの方は、ぜひ当院に一度お問い合わせください。
